BLOG文章表現

日本語教育、留学生の作文教育、日本語の文章や表現の備忘録です。

日本語教育の大学院に入る前に身につけておきたい話し方

日本語教育の大学院で勉強する場合、発表や討論や質疑応答、面接など、フォーマルな場面での話し言葉が要求されます。特に、以下のことが重要です。


・断片的に語や句を並べるのではなく、文の終わりまできちんと話す
・最初から最後まで「です・ます体」で話す
・敬語の表現が理解できる。話す時に敬語(尊敬語・謙譲語)が使えればもっとよいが、最低限「です・ます体」で話せれば失礼にはならない
・何かの話題について準備なしに3分以上一人で説明したり意見を述べたりすることができる


通常の日常会話とは違い、改まった場でフォーマルな話し方をする場合、特に発表や質疑応答、面接では、文をきちんと最後まで言わないと、ちょっと子供っぽい話し方に聞こえます。


練習方法の一つとして自分が話すのを録音することをおすすめします。自分の話し方を録音して聞いて、さらに録音したものを文字起こしすると、自分の話し方の問題点がわかります。


改まった場面の話し方を学べる教科書を紹介します。日本語学習の教科書でフォーマルな話し方が勉強できるものです。


1)アカデミック・スキルを身につける 聴解・発表ワークブック(CD付き)
犬飼康弘、スリーエーネットワーク、2007年
http://www.3anet.co.jp/japanese/academicskill.html

中上級向けで、聴解とともに発表の表現も学べます。


2)アカデミックプレゼンテーション入門(CD付き)
三浦香苗・岡澤孝雄・深澤のぞみ・ヒルマン小林恭子ひつじ書房、2006年
http://www.hituzi.co.jp/books/337.html

初級向けですが、フォーマルな話し方や発表の表現の基礎が学べます。


3)日本語 口頭発表と討論の技術―コミュニケーション・スピーチ・ディベート
ために

東海大学留学生教育センター口頭発表教材研究会、東海大学出版会、1994年
http://www.press.tokai.ac.jp/bookdetail.jsp?isbn_code=ISBN978-4-486-01354-9

上級向けで、大学・大学院で必要な口頭表現が学べます。


4)待遇表現(FORMAL EXPRESSIONS FOR JAPANESE INTERACTION)
ジャパンタイムズ社、アメリカ・カナダ大学連合日本研究センター 編、1991年
http://www.iucjapan.org/html/text_j.html#fefji

中上級向けで、敬語が学べる会話教材です。