BLOG文章表現

日本語教育、留学生の作文教育、日本語の文章や表現の備忘録です。

記事要約問題の作成方法

 要約文の教材作成の参考として、教育実習のために新聞記事要約問題作成のアドバイスを書いたものを載せます。

1)「3文要約」なら3段構成の記事が要約しやすいだろう
・ただし、人の話をそのまま直接引用で書いた記事では、記事全体の構成や内容をそのまま縮小して要約する「縮小コピー型」の要約は難しいだろうと予想される。

2)第1段落の内容について、5W1Hを確認する
・新聞記事は逆ピラミッド型で最初に重要な内容が来るように書かれている。記事全体の5W1Hを確認すると、第2段落以降で5W1Hのうちでどの情報が詳しく報道されているかわかる。

3)段落ごとに5W1Hを確認する
・これにより、どんな要約文が出てきそうか予想しやすくなる。例えば、第一段落:何がどうした → 第二段落:なぜ → 第三段落:どのように、のように段落ごとに大まかに把握する。

4)題述関係に注意する
各文ごとに、題述関係である「〜は」(「が」など)「〜は」とそれにつながる「どうする。」「どうなる。」をチェックしながら、それぞれの文や段落の話題を確認する。記者が事柄中心と人物中心のどちらで書いているのかがはっきりしてくる。

5)引用の表現に注意する
引用について、情報限「〜によると〜(という)。」「〜は〜と指摘している。」などを確認する。情報源を明示しているのは、伝聞によるものや信憑性がはっきりしないものを記事にしているわけで、情報の責任の所在が記者以外にあると考えられる。

6)その他のアドバイス
・できれば12フォントにする
・文番号も入れる
・難しいと考えられる漢字や固有名詞(人名、地名)にふりがなをつける
・2ページ目に参考記事も入れる(同じ話題で違う書き方をしている記事、第一報をAにしたなら続報の記事など)